美容外科と豊胸手術(バスト整形)の変遷<

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美容外科と豊胸手術の変遷


豊胸術の基礎知識









美容外科と豊胸手術(バスト整形)の変遷


豊胸手術は数ある美容外科のメニューの中でも、多彩な進化を遂げた分野です。そして現在でも、急速に発展しているメニューでもあります。
初期の豊胸手術は100年以上も前に、すでに行われていました。ただし美容目的というよりも、事故などでバストを失ってしまった女性への「乳房再建術」という意味合いが強かったようです。
北村義洋
当時の豊胸手術の手法としては太ももなどから脂肪を切り取り、それをバストに詰め込むという原始的なものでした。
1950年代になると「パラフィンやシリコンを胸に注射してバストアップする」という美容外科法が用いられるようになりましたが、この方法はすぐに合併症や後遺症が表れることが判りました。
60年代になってようやく、シリコンバッグに生理食塩水やシリコンジェルを詰めたプロテーゼが登場し、現在のプロテーゼ法が行われるようになります。ですが登場から数十年後にはバッグが破れて内容物が漏れ出すなどの健康被害が明るみになり、90年代には世界各地の美容外科業界で社会問題化してしまいました。
一方、本人から採取した脂肪をバストに注入する手術が行われるようになりました。これが現在の脂肪注入法の始まりです。


「スーパーナチュラル豊胸手術」の完成
豊胸術の変遷
脂肪注入法では注入した脂肪の生着率が低かったため、術後数年もすると「バストが元に戻ってしまう」というトラブルが多く起こりました。ですが異物を使わないというのは大きな魅力です。そこで北村クリニックではその高い確実性に注目し、さまざまな工夫を加えることで生着率を格段に高めることに成功しました。
さらに、採取した脂肪細胞を大きさによって分類し、さらにバストを複数の層に分けて、どの脂肪をどこに注入するかをきめ細かく設定する「分離・分層脂肪注入法」を開発しました。この美容外科手法によって、サイズだけではなく微妙なバストライン、さらには 感触まで自然なままの美しいバスト を、長く維持できるようになりました。しかも体への負担が軽く「切らない/痛みの心配がない/翌日からシャワーOK/入院通院不要」などの特徴を備えた「スーパーナチュラル豊胸術」を確立したのです。




コンデンスリッチ豊胸手術の登場

プロテーゼ法は合併症や後遺症の可能性を指摘されながらも、スタンダードな豊胸手術として世界各国で行われてきました。ですが近年、この流れが変わりつつあります。欧米では、これまで見向きもされなかった脂肪注入法の確実性や自然さが再評価され、より優れたものへと改良する機運が生まれました。また日本においても、脂肪注入法の優れた点が再認識されるようになりました。第75回美容外科学会の会長演説においても、「豊胸手術に関しては、本人の脂肪を注入することが最も生理的である」と明言されています。
こうした流れの中に登場したのが「コンデンスリッチ豊胸」です。コンデンスリッチ豊胸はそれまでの脂肪注入法をさらに高めてくれる技術です。採取した脂肪に特殊な処理を施すことで良質の脂肪細胞だけを分離・抽出しますから、注入後の生着率を大きく高めることができます。これは脂肪注入法の歴史の中でも、非常に大きな進化でしょう。私自身、その効果には確かな手応えを感じていますし、これまで脂肪注入法を扱ってこなかったクリニックからも、大きな注目を集めているようです。

正しい情報を知って正しい判断を

このように、二つの豊胸手術はそれぞれに美容外科の進化を重ねてきました。ですがこうした手術法の変化だけではなく、実際に手術を受ける女性たちの意識にも、微妙な変化が起こっているように感じます。それは美容外科・美容整形が一般的になってきたここ数年、特に目立っています。
確かに、極端なサイズアップを求めてプロテーゼ法を選択する女性は数多くいらっしゃいます。ですがその一方で「体に異物を入れたくない」「トラブル回避を第一に考えたい」という理由から、脂肪注入法を選択する女性が増えているのです。10年前とは異なり、今はインターネットで膨大な情報を集められます。その中から自分に必要な情報を選び、検討して、冷静な判断を下す。そうした方々が増えたように私は感じます。そして同時に、とても素晴らしいことだと思います。 どのような手術であれ、実際に手術を受けるのはあなた自身です。無数に飛び交う情報の中から、必要なもの、正しい情報を選別し、じっくり検討してください。そして自分にとって本当に必要なものは何か、大切なものは何かを見きわめた上で、正しい判断をしていただきたいと思います。
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