私が胸(バスト)専門の美容外科である理由 - ハリのある美しい仕上がりのために<

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コンデンスリッチ豊胸専門の美容外科クリニックである理由は?

開院以来、コンデンスリッチ豊胸、脂肪注入法を専門に施術

北村クリニックでは、豊胸術に関しては「脂肪注入法」を専門に行っています。これは患者様のお腹や脚などから脂肪を吸引採取し、それをバストに注入するという方法です。一般的に見ればこの方法で手術を行う美容外科クリニックは少数で、多くはシリコンバッグを胸に埋め込む「プロテーゼ法」が主流です。
脂肪注入法は美容外科的なハードルが高く、しかも極端なバストアップをしにくいという事情もあって、扱う美容外科クリニックはあまり多くはありません。ですが私はクリニックを開院して以来、一貫して脂肪注入法のみを扱ってきました。プロテーゼ法に関しては、一度も行ったことはありません。クリニック紹介などでも、よく「脂肪注入法専門」という言い方をしています。そのため時おり、カウンセリングにいらした患者様から「プロテーゼ法は扱ってないんですか?」というご質問をいただくことがあります。ですが今のところ、私はプロテーゼ法での豊胸術を行うつもりはありません。
なぜ私がそこまでこだわるのか、そこには私なりの理由があるのですが、それをご理解いただくためには、豊胸術の歴史を振り返ってみる必要があります。話はちょっと横道にそれますが、かいつまんでお話ししていきましょう。

トラブル続きの豊胸術の歴史

美容整形、美容外科における豊胸術は、実は100年以上の歴史があります。ですが初期の豊胸術はかなり危険なものでした。方法としては胸を切開し、そこにパラフィンを埋め込むというものだったといいますから、実に危険きわまりないものでした。その後、さすがにパラフィンは危険だということになり、腹部や脚などを切開して脂肪を切り取り、その脂肪の塊を胸に挿入する、という方法がとられるようになりました。これも現在から見ればかなり乱暴なもので、トラブルも多かったことと思われます。
その後、胸に何らかの注入剤(フィラー)を注入し、膨らませるという方法が模索され、そうした中から開発されたのがシリコン注射です。シリコン注射は切開する必要がなく、注射するだけでバストアップができるとあって、爆発的な人気となったようです。ですがこの方法もやがて合併症や後遺症の問題が表面化し、やがて下火になっていきます。
その後1960年代になると、シリコンを袋状の容器に詰めた「バッグプロテーゼ」が開発され、大きな人気を集めたようです。これまでのシリコン注射のような危険がなく、バストアップが図れるとして、欧米を中心に盛んに豊胸手術が行われました。ですがこれも完全なものではなかったのです。交通事故などの大きな衝撃を受けたり、あるいは妊娠による乳腺の急激な発達などにより、バッグが破れて内容物であるシリコンジェルが漏れ出すという事故が頻発したのです。また手術後の経年変化からバッグそのものが劣化し、中身が漏れ出してしまうという事故が数多く起こりました。1970年代の欧米では、これらプロテーゼによるトラブルは大きな社会問題ともなっていたのです。

どこまでも高い確実性を求めて

豊胸術の歴史について、おおまかな流れをお話ししてきました。その中で特徴的なのは、いくつもの手法が「確実だ」として使用され、やがてその方法が「危険だ」として次の方法が開発される…という循環です。確実だったはずのものが実用化され、多くの症例を重ねてみると、実は非常に危険なものだったことが明らかになる。豊胸術の歴史はまさに、その繰り返しなのです。
もちろんどの時代においても、美容外科技術や医学の知識には限界があります。ですから時間とともにさまざまな研究が進み、新たな知見が蓄積されていくのはある意味当然であり、従来「確実だ」と言われていたものの危険性が後になって判明する、ということは大いにありうるのです。
ですが、これでは手術を受ける患者様はたまったものではありません。過去、シリコン注射やプロテーゼ法を受けた多くの女性たちにしても、そのような危険性が潜んでいるとは夢にも思わなかったことでしょう。
美容整形に限らず、医療に措いて最低限必要なのはどこまでも高い確実性です。もちろん100%の確実性を保証することはできません。「万一の場合」という危険は常に存在します。ですが避けうる危険を極力避け、患者様のトラブル回避を第一とするのは医師の義務だと思うのです。そうした前提に立つとき、私は現在のプロテーゼ法を行う気には、とてもなれないのです。

より生理的で確実性の高い脂肪注入法

プロテーゼそのものの確実性は、飛躍的に高められています。多くのクリニックで行われていますし、実際に多くの女性たちが手術を受けています。素材や構成にも研究を重ね、より優れたものが次々に開発されていますし、手術法そのものにも多くの改良が加えられ、治療効果とともに確実性を高められています。これはプロテーゼを開発する研究者、そして実際に手術を行う医師たちの、共同作業による実績です。
しかし私自身は、今のところプロテーゼ法を手がけるつもりはありません。これは私個人の判断ですが、体にとって大きな異物であるプロテーゼをバストに埋め込むという手法に、充分な確実性を見いだせないのです。それよりも、多くのメリットを持ち、異物を使わずに行える脂肪注入法のほうが、はるかに生理的であり確実だと考えているのです。
同じ理由で、ヒアルロン酸による豊胸も、当院では取り扱っていません。実際に、ヒアルロン酸による豊胸を受けた後、痛みや違和感、発熱などで苦しむ女性が、しばしば相談にいらっしゃいます。
北村クリニックでは、一般には知られていても扱っていないメニューがいくつかあります。 美容外科カウンセリングの席でよく患者様から質問されるのですが、こればかりは譲ることができないところです。ご迷惑をおかけしますが、どうかご理解いただきたいと思います。


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