アメリカは美容整形の分野でも先進国
美容整形は今や世界中で行われており、それぞれに新たな手術法や機器の開発が進められています。中でもその先端にいるのはアメリカです。失敗を恐れずフロンティアスピリットにあふれ、自由な気風を持つアメリカでは常に新たな発見や発明を追求する意識が高いようで、新技術や新薬などの多くは、かの地からもたらされています。
ですが、新しいものが必ずしも良いものだとは限りません。時として不完全なものであったり、予期しないアクシデントを生み出してしまうこともあります。その特徴的な出来事として今も引き合いに出されるのが、バスト(胸)へのシリコン注射による弊害です。
1950年代に開発されたシリコン注射は主として豊胸手術に使用され、アメリカでは手軽さと確実性をウリに大流行したプチ整形です。ですがその後、胸に注入したシリコンが重大な健康被害を引き起こすことが明らかになり、大きな社会問題となっていました。非常に多くの女性たちがこの治療の後遺症に苦しんでいたのです。
そうした反省があるためか、アメリカにおける医薬品や医療機器の基準は非常に厳しく審査されており、その確実性に対しては世界最高水準を保っていると言って良いでしょう。
また「美容整形外科」というものに対する考え方そのものがとても寛容であるようです。より美しい自分を実現するために整形を受けることは自然なことで、むしろ「自分の容姿に責任を持ち、美しく保つのは当たり前のこと」という価値観を持つ人々も少なくないようです。
一般の人々がそうなのですから、容姿を売りものとする芸能人が整形を受けるのはまったく珍しいことではありません。それを隠すということもあまり意識しないようです。さすがにラスベガスやハリウッドなど、世界的なショウビジネスの土壌を持つ国だけありますね。
発展著しい韓国の美容整形
別のところに目を向けますと、お隣の韓国が美容整形に対して熱心な国、といえるでしょうか。
もう数年前になりますが、韓国のテレビ局から「日本の最新のバスト美容整形術を取材したい」という依頼を受けたことがありました。実際に撮影スタッフが来日して北村クリニックを訪れ、収録を行ったのですが、当時すでに一般女性の間ではバスト美容整形が大きな関心事だったのでしょう。
現代の韓国では美容整形がとても盛んで、美容クリニックばかりが軒を連ねる「整形ストリート」まであるそうです。女性たちにとっては自分の外見を磨くことは常識で、整形はその手段のひとつ、という考え方が広まりつつあるようです。整形をカミングアウトするモデルさんや芸能人も少なからずいると聞きますから、こと美容整形に関する限り、現代の日本と似たような状況なのかもしれません。
韓国は日本からですと飛行機で数時間という身近な場所です。しかも現地のバスト美容整形は日本に比べて数割安価であるため、日本から「豊胸整形ツアー」で訪れる女性たちが意外と多いそうです。数泊の滞在の間に観光やショッピングを楽しみ、最後に整形を受けて帰ってくることが可能…というもので、そうしたツアーを専門に扱う旅行代理店まであるそうです。
海外で豊胸術を受けること自体は特に問題はありません。当院にもしばしば海外からの患者様がいらっしゃいます。ですが手術を受けるにあたってはまず医師との間に信頼関係が必要ですし、充実したカウンセリングも必須です。また使用する薬品や手術法が日本と大きく異なる場合もありますし、そうすると思っていたような効果が得られない可能性もあります。そして自分に合う仕上がりになるかどうかということも重要です。万一の際の
豊胸術後のケア
についても医師と十分に話し合うことが必要でしょうし、日本の常識がそのまま通用するとは限りません。これらの点をしっかりと検討して確認したうえで手術を受けるようにしていただきたいと思います。 |