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バスト以外にも応用できる脂肪注入とは?

さまざまな用途を持つ脂肪注入整形法

脂肪注入法は自分自身の組織である脂肪を、別の場所に注入することでボリュームアップを図る整形手法です。これは「自家組織移植法」と呼ばれる方法の一種で、脂肪だけでなく多くの組織で活用されています。
たとえば 鼻を高くする隆鼻術 。一般には鼻筋に合った形状のプロテーゼを埋め込む手法がとられますが、鼻先を高くしたいときには耳の軟骨を小さく切り取り、それを鼻先に埋め込んで高さを出す、ということが行われます。また眼瞼下垂ではまぶたを持ち上げる小さな筋肉が衰えているため、それを補う方法として患者様ご自身の筋膜を小さく切り取り、それを移植して使う、という手術も行われます。
これら自家組織移植法は、もともと患者様ご自身の体の組織を使うために拒否反応やアレルギーの心配がなく、体への馴染みが良いため良好な結果を得やすいというメリットがあります。また手術を受ける患者様にとっては、異物ではなく自分自身の組織を使うことによる安堵感というのも、とても大きな意味を持っていることでしょう。
美容整形の場合、やはり豊胸目的で行われる豊胸手術…脂肪注入法豊胸術が代表的なものです。ですが脂肪注入整形法は、なにもバストだけに用いられるものではありません。
話は少々バストアップから外れますが、美容整形における脂肪注入法の応用について、少しお話ししましょう。

くぼんだ目元に脂肪注入を使った整形を行えば、若々しい印象に

バスト以外で脂肪注入の整形が用いられるのは、主に顔の整形です。中でもよく行われるのは、目の下のくぼみを解消するときに応用されます。
私たちは眠っているときを除いて、常にまばたきを繰り返しています。その回数は人により違いますが、一分間に十数回ともいわれますから、一日にすればかなりの回数です。そのためある程度の年齢になると目の周辺の筋肉がおとろえ、たるみが生じたりしてきます。
中でも悩みになりやすいのが目の下のくぼみです。これは老けて疲れた印象を与えますし、顔全体を「貧相な感じ」にしがちなもの。こうした症状に有効なのが目の下への脂肪注入です。 目の周辺への脂肪注入は量としてはごく少量なのですが、非常に繊細な整形手術になります。違和感なく 自然な仕上がり にするためには、適した場所へ少しずつ、ていねいに注入して行かなくてはなりません。注入量を読み違えたり、注入に失敗してしまったりすると、仕上がりはまったく変わってしまいます。豊胸と同じく医師の腕が試される治療でもありますが、うまく脂肪注入できれば目の印象が一新され、すっきりとした若々しさを取り戻すことができます。

頬に脂肪注入すれば、老けて疲れた印象も一掃できる

頬への脂肪注入もよく行われる整形手術です。目の周辺と同様に頬も、年齢による衰えが表れやすいところです。また若くても頬がこけ気味という方もあるでしょう。こんなケースでは脂肪注入による豊頬(これもバストと同じく「ほうきょう」と読みます)整形術が有効です。
手法としては他の脂肪注入と同様で、採取した脂肪を少しずつ、頬へ注入していくだけです。ですが目の周囲よりも広い範囲に、まんべんなく注入するのは簡単ではありません。量を間違えてしまうと仕上がりが凹凸になってしまいますし、そうなるとはた目にも違和感の残る仕上がりになってしまいます。また、さまざまに変わる顔の表情に合わせて自然に見えなくてはいけません。手法としては単純ながら、施術する医師からすると難しい手術です。
ですがていねいに整形手術を行えば、その効果は素晴らしいものがあります。頬がこけていると不健康で貧相に見えやすいものですが、そうしたマイナスの印象が一掃されます。若い方なら頬骨が目立たないように細めに仕上げればスマートな印象になります。ある程度のお年を召した方ならば、もう少しふっくらと仕上げることで、若々しさとふくよかさを同時に取り戻すことができます。

今後も広がる、脂肪注入法の可能性

このように、美容整形の分野で脂肪注入法は幅広く活用されています。そしてその効果についても、多くの患者様がご自身で体験され、実感しておられます。中にはご自身の体験談をブログなどで公表する方もおられるようです。それはとりもなおさず、脂肪注入法の治療効果の高さを語るものだと言うことができるでしょう。
このようにさまざまな近い方がなされる背景にあるのは、フィラー(注入剤)としての脂肪の優秀さです。
脂肪は体内にある自然な組織です。また患者様ご自身の脂肪を使用する自家組織移植法ならば、拒否反応の心配がありません。注入後に何らかの毒性を表すようなこともありませんし、確実性はピカイチです。やり方によってはしこりが残るというケースも考えられますが、これは注入部位や量を調整することで避けることができます。
もちろん、あらゆる場面で脂肪が最も優れているとはいえません。手術する部位や状態によってベストの選択は変わってきます。脂肪ではなくヒアルロン酸を使ったほうが良い場合もありますし、コメカミのくぼみを整えるときなどは、注入法ではなく形を整えた高分子プロテーゼを使用したほうが効果的な場合もあります。そうした例はありますが、自家移植法の確実性はやはり優れた点であり、そうした点で脂肪注入法は優れた手法だと言うことができるでしょう。
コンデンスリッチ豊胸の登場で、これまで正当な評価がなされてこなかった脂肪注入法が見直されるようになってきました。そうなれば、ここでお話ししたようなバスト以外への応用にも新たな可能性が広がっていくことでしょう。そうした進歩の一端を微力ながらも担えるよう、私自身も努力を怠ってはいけないと考えています。


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